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フォトラクションのCREって何やってるの?

こんにちは!株式会社フォトラクションでCREグループのリーダーをしています脇田慎平です! Photoruction Advent Calendar 2021の5日目の記事です。

フォトラクションのCREチームがどんなことをやっているか、紹介します!

CREとは?


Customer Reliability Engineering(顧客信頼性エンジニアリング)の略で、2016年にGoogleが提唱した専門職です。

日本でCREを組織として持っている会社だと、メルカリさんやはてなさん、アンドパッドさんなどが有名でしょうか。

CREはまだ歴史が浅く、会社によってもCREの定義・役割は様々なようです。

フォトラクションは、2021年1月にCREチームを発足しました。

開発チームが抱えていた課題


CREチーム発足以前のフォトラクションにおける開発組織の喫緊の課題として、「緊急性の高いバグ対応により、新規開発のスケジュールが遅れる」というものがありました。

そもそも不具合が発生しないようにしなければならないのは大前提ですが、システム開発をしている以上どうしてもバグは発生してしまいます。フォトラクションは建設現場で使用される施工管理アプリであり、バグの内容によってはお客様の業務が完全に止まってしまうことになります。

そうした緊急性の高いバグが発生した場合は、新規開発を止めて全力でバグ対応を行います。無事にバグ改修をリリースした後、新規開発に戻ります。

しかしこれでは、"いつ起こるか分からない"バグ改修に新規開発のリソースが使われることになり、スケジュール通りの開発は困難になります。

また、これまではどちらかというと「ガンガン作っていこう!」という開発スタイルだったので、解消されるバグ数よりも新たに発生するバグ数の方が多くなってきました。「本当にクリティカルで今すぐ直さないとお客さまの業務に大きな支障が出る」というレベルのバグ以外は、少しずつ後回しになりがちになっていました。

フォトラクションのCRE


そんな課題を解決すべく、フォトラクションでは2021年1月にCREチームを立ち上げました!

現在フォトラクションのCREが担う役割は以下です。

  1. お客さまからの問い合わせおよびバグ改修において責任を持つ
  2. 資産となる既存アプリケーションの価値を守る
  3. 他グループがアプリケーション開発、価値創造に集中できる環境を作る

当初の課題であった「新規開発とバグ改修とのリソースの分離」の文脈だけでなく、CREの本来のミッションである「顧客信頼性を高めること」、つまり「お客さまの不安を取り除くこと」にもフォーカスした役割設定になっています。

具体的な業務内容


ではフォトラクションのCREが具体的に何をしているのか、簡単に紹介します。

バグ改修

前述の通りです。これまで新規開発チームがやっていたバグ改修はCREで行います。おかげで、新規開発チームは集中して開発を行うことができるようになりました。

カスタマーサポートチームが受けたお客さまからの技術的な問い合わせ対応

こちらは多岐に渡ります。問い合わせへの対応はカスタマーサポートが担当するのですが、回答する上で技術的な知識が必要とされる問い合わせに対し、CREチームが窓口となって調査を行います。「今まさに現場で困っている!」というご相談もあり、スピーディーな対応が求められます。

あくまで調査の窓口であるので、CRE内で全てを解決するというわけではありません。QAチーム、PMチーム、新規開発チームと連携をとり、必要な協力を仰ぎながら解決を目指します。ここは窓口であり一次切り分けを行うCREの腕の見せ所でもあります!

カスタマーサポートが要望する社内ツール開発

フォトラクションでは、カスタマーサポートからお客さまへ提出するレポートの出力などで、一部社内向けに開発も行っています。こうした社内向け開発もCREで担当しています。

やりがい

個人的に一番のやりがいは、「お客さまの生に近い声が聞ける」ことだと思います。お客さまとの直接の窓口であるカスタマーサポートチームと密にやりとりをする中で、お客さまからの声(良いもの・良くないもの両方)に触れることが多くなります。

フォトラクションもそれなりの規模感になってきて(社員60名弱)、なかなか開発チームにお客さまからの声が届きにくくなってきているのが正直なところです。

「目の前で困っている人の課題を解決し、その感謝の声を聞くことができる」というのは、やはりやりがいがあります。

CREの使命の一つは「バグを解消してお客さまの不安を取り除く」ことですが、そもそもバグが発生しない方がイイに決まっています。開発組織全体の課題として、「バグの発生を抑える」ことに現在全力で取り組んでいるところです!!!

どんな人が活躍できそう?

フォトラクションのCREでは、どんな人が活躍できるだろうか?ということをしばらく考えてみた結果、

  • WEB開発経験がある
  • 柔軟なコミュニケーションが取れる

という結論に辿り着きました。「『技術力とコミュニケーション能力が大切』なんて誰でも知ってるわ!!!百万回聞いたわ!!!」って感じですが笑、やっぱりここに集約されると思います。

WEB開発の経験がある

「カスタマーサポートが答えられない技術的なサポートをする」という役割である以上、そのベースとなるWEB開発の経験は非常に大切であります。

前述したように、お客さまの業務が止まってしまうようなバグが発生している時には、スピーディーな対応が求められます。時には、「まず業務が再開できるような一次対応を短時間で行ったのち、同じバグが二度と発生しないための恒久対応を行う」といった柔軟な判断も求められます。

フォトラクションのCREも、経験豊富なメンバーの技術力によって支えられています!

柔軟なコミュニケーションが取れる

お客さまとの直接の窓口であるカスタマーサポートチームだけでなく、バグの再現やリリーススケジュール調整のためにQAチームとも連携をとりますし、仕様のすり合わせのためにはPMチームと、そして当然他のエンジニアとも連携して動く必要があるのでエンジニアチームともコミュニケーションが発生します。

開発関係者だけでなく営業サイドとのやりとりも多いです。

特に非エンジニアであるカスタマーサポートチームと会話する際には、技術的な用語をできるだけ使わない・お客さまにも伝わる言葉で伝えるといった意識が必要です。

相手によって柔軟に対応できるコミュニケーションスキルは、非常に大切になりますね。

これからやっていきたいこと

CREという概念自体5年ほど前に生まれたばかりで、世の中にもモデルケースと呼ばれる事例はとても少ないです。また、ビジネスモデルやサービス規模によっても、CREが求められる役割は大きく異なるはずです。

現在フォトラクションのCREは、バグ改修やカスタマーサポートの支援(技術的課題の解決・社内ツール開発)などを主な役割としています。世の中に正解がない中で、「CREチームはフォトラクションの中でどういう役割を担うべきか」という議論は、まだまだ社内でも必要だと思います。というより、サービス・会社の成長とともにCREの役割も常にアップデートし続けていかなければなりません。

まだ歴史の浅いCREという領域において、フォトラクションの事例が代表的な一例となっていけるよう、今後も精進していきます!

まとめ


フォトラクションアドベントカレンダー、明日からも現場のリアルな声が詰まった魅力的な記事が続きます!ぜひ見てもらえると嬉しいです。ありがとうございました!

 


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